Renaissance初日に公開されたカードSeer/易者、Priest/司祭が目立ってたし使いにくそうなカードなのであまりパッとしないものといった印象も多そうです。しかし実はこのカードを主軸においたデッキができる可能性は十分にあり、さらにドミニオンの構築の幅が広がる期待をしているところです。
易者=移動動物園?薬師?
易者の効果を見てみましょう
ふむふむ、つまり基本はキャントリップで、たまに2枚引いたり4枚引いたりするのか……つまりこれは移動動物園なのでは?
移動動物園との共通点
- キャントリップ
- 条件付きで3枚以上カードを引ける
- 移動動物園は手札に3枚以上来ることで、易者は易者で易者を公開すると、弱くなる
- 勝利点が増えてくると失速する
- 圧縮すると使いやすくなる
あとは些細なところで引くカードが対戦相手にも見えているのも共通しています
移動動物園との相違点
- コスト5
- 同じ名前のカードがいくらあっても良い
- コスト5以上のカードをいれるのが難しい。ポーション、負債コストも同様
- 山札の操作ができる
- コスト減少効果と組み合わせると強い
- アタックに対するアンチには特にならない(強いていうなら幽霊船くらい)
なに、薬師に似ている?そうかも?
薬師との共通点
- キャントリップ
- 条件付きで4枚以上カードを引ける
- 自身で自身を引くことができない
- 勝利点が増えてくると失速する
- 山札を公開し、条件にあったカードを手札に加える
- 山札の操作ができる
薬師との相違点
- 条件が易者のほうが格段に広い
- ポーションが必要ない
- 山札の見れる範囲が易者のほうが1枚少ない
コストが全然違うとはいえ易者の方が断然使いやすそう。
有効な使い方
兎にも角にも銅貨廃棄はほぼ前提
易者を使う上では易者で引ける屋敷よりも引けない上に7枚もある銅貨がとても邪魔です。
銅貨を廃棄するカード無しで易者を使うことはおおむね無謀です。
同じく呪いや廃墟が撒かれる場で廃棄ができないなら易者を使うのは厳しいです。
避難所場の場合、銅貨ほどの脅威ではありませんが避難所を廃棄できなければやはり易者は難しいでしょう。
銅貨が邪魔という観点から見れば家宝のうち5種類は2、4コスト、とりわけGoat/山羊は銅貨を廃棄できるので相性が良いですね。
銅貨に限らず、コスト範囲外のカードは可能な限り排除しなければなりません。易者デッキでは銀貨>金貨です。
易者で引いてこれるのだから銀貨は実質共謀者ですし、共謀者と金貨をどっち買うかなら共謀者になるのは明らかです。
とりあえずコスト範囲内のカードを集める
購入が増えず、1ターンに1枚しか属州が買えないなら、集めるカードは銀貨だけでも十分です(もちろん銅貨を廃棄できる前提)。
この場合、易者は実質3コイン以上を発生させる金貨以上の働きをするカードとなります。金貨を買うより易者を買った方がお金が出るということです。
もちろん強力なアタックを使いまわしたいと考えれば銀貨だけとは言っていられませんね。次第に易者自身や属州が増えてくるので易者で引けないカードが増えていきます。
そういったカードを引くために易者で引けるキャントリップを何枚か入れておくとより安定するでしょう。
易者のコスト範囲内のキャントリップを集める
銅貨を廃棄できないけど易者を買うべき状況があるとすれば易者コスト範囲内のキャントリップを大量に集めるしかないでしょう。
銅貨が廃棄できない場合でもこれならそこそこ仕事するでしょう(しかしこの場合易者より強い戦略が存在することもまた多いでしょう)。
銅貨が廃棄できたとしても、キャントリップが集まれば易者で引けないカードを易者の代わりにひくことができるのでデッキの安定性、経戦能力が高まります。
真珠採りでも十分仕事をしますが易者も集めなければならない都合上、購入以外でカードを集める手段はとても大事、工房系のカードがほしいところです。
特に共謀者をはじめとしたコインの出るキャントリップがあればかなり強力なデッキを作れるでしょう。
参考2:2~4コストでコインが出るキャントリップ
- オアシス
- 商人(銀貨を使用したとき)
- 戦車競走(でない可能性あり)
- 密漁者
- 共謀者
- 馬上槍試合(でない可能性あり)
意外と少ない。コインが出るキャントリップはほとんどコスト5以上なのです。
参考3:2~4コストでカードを集められるカード
- 工房
- 鉄工所
- 武器庫
- 陰遁者(コスト3以下まで)
- 石工(過払い効果)
- Devil's Workshop/悪魔の工房
- Inventor/発明家(使う度にすべてのカードのコストが下がる)
- 取り壊し(金貨を廃棄することでコスト5以下まで獲得できるがある程度デッキを圧縮させないと機能しない。)
これも意外と易者圏内の工房系カードは少ないです。各拡張セットに大体1枚ずつ入っているものなのですが特殊なコストだったり5コスト以上なものばっかりです。
しかし特殊なコストや5コスト以上でも易者を集められる大学、祭壇、吸血鬼は買う価値のあるカードでしょう。特に祭壇と吸血鬼は圧縮も兼ねているのが相性良いです。
コスト減少カードを利用する
コストを下げる最大のメリットは易者で易者が引けるようになることです。その代わり本来コスト2だったカードが引けなくなりますが屋敷は廃棄しても構わないし2コスト以下のカードを買わないよう意識すれば問題ないでしょう。
難しいのはコストを下げすぎると逆に使いづらくなることです。特にキャントリップの街道や前のターンから持続している橋の下のトロルは使いすぎないよう気を使う必要があります。
コスト減少は同じ拡張セットのProject、Canal/運河が一番使いやすいです。ターン開始時から効果があるし、1しか下がらないのが逆に使いやすいです
村人トークンがあれば橋や発明家もうまく利用できるでしょう。
単純に易者で易者を引くだけなら渡し船でも十分です。
いずれにせよカードでコストを下げる場合そのカードを最初の手札に引き寄せる手段がほしいところ。
特に易者と相性の良いカード
2~4コストの銅貨を廃棄するカード
礼拝堂、ネズミ捕り、仮面舞踏会、金貸し、香辛料商人など
とにかく銅貨を廃棄しなければ始まらない。仕事を終えた後も邪魔にならないよう易者コスト範囲のカードが望ましいです。
カササギ
4コストキャントリップ、自己増殖機能付き。しかも増殖は易者を活用すればより効率は上がるでしょう。
財宝を引く効果については、銅貨は廃棄し、銀貨は易者で引き、金貨は買う機会がないのであまり機能しないかもしれませんが、5コストの特殊な財宝を利用したいときにはうまくはたらくでしょう。
最後に
易者は使いこなせば強力なドローとなるのは間違いありません。問題はどうやったら使いこなせるかですが、それは実際に使ってみて、易者の得意な場面と苦手な場面を見極められるようになるしかないでしょう。
身もふたもないことを書いてしまったので、一応大雑把な目安を書いておきますが、銅貨を廃棄できて2コスト以上4コスト以下の集めたい(集められる)カードがあるなら、易者は十分に機能するでしょう。
あとは速度がどれくらい出るかです。工房系があったりアタックが強かったりすれば易者はより強くなりますが、購入が増えないとより早い別の動きもあるかもしれません。
まだまだ新しいカードなので、使いこなせれば他のプレイヤーとも大きく差が付けられますし、強くて楽しいカードなので是非触ってみるべきだと思います。
じゃあね。