ドミニオン日本選手権に出場する方、朗報です。この三月類が予選レギュレーションに合わせた最強の戦術指南をここに公開するのだから!
知っての通り2017年のレギュレーションは基本陰謀海辺です。
まずは要注意カードのピックアップからしていきましょう。
破壊工作員
その強さで多くのプレイヤーのヘイトを稼いだ伝説のカード、あまりに強すぎて2版を刷られたときには名誉の殿堂入りしたカード。
このカードがサプライにあるときは5金以上出れば問答無用で購入するべきです。属州より優先してもいい。どうせ相手の属州は破壊できるのだから属州を買う意味なんてない。
そう!破壊工作員をたくさん撃ったプレイヤーが勝つのは確実!なぜなら破壊工作員は属州をも廃棄できるのだから!しかし屋敷は廃棄できないので早いうちに自分は屋敷を確保しておこう。属州は勝利点として機能しない、屋敷の数だけが勝敗を決する!
さあ、覚えることは単純だ。君がサプライで破壊工作員を見たときこうすればいい。
- 10ターンくらいまで破壊工作員を買えるだけ買う
- 11ターン以降は屋敷を買う
これで勝てる!
さあ次のカードを見ていこう
偵察員
4コストのさえないおっさんが描かれたカードだがおっさんをなめてはいけない。カードゲームのおっさんは強いもので、あるカードゲームでは遺跡のような背景で変なものを被っているおっさんが描かれたカードが超高額で取引されているなんて話がある。
虫を研究しているおっさん(しかもハゲ)も強すぎて嫌われているなんて話も聞いたことがある。
さて、ドミニオンの話に戻ろう。このおっさんの効果にはまずでかでかと+1アクションと書かれている。
あの+1アクションだぞ!
皆が愛してやまない行商人や研究所、そして褒章という強力なカードのカテゴリにあるあのカード、金貨袋と同じ効果!この時点で弱いはずがない。いや待て、こういった良さげに見えるものには小さな字で都合の悪いことが書いてあるものだ。スマホのお得なプランとか言っておいて実際はそうでもないあれみたいなものだ。
偵察員を詳しく見てみよう…何?確かに小さな文字で何か書いてるぞ、やはり私の予想は間違いなかった。
これは…
最大4枚を手札に加える?、だとぉぉーッ!!
これは何かの見間違いか!?デメリットを探していたというのに逆により強い効果を見つけてしまったぞーッ!!
何かのスタンド攻撃を受けていると考えてもいいがこれが事実ならッ!強い!強すぎるぞーッ!
ハッ!待て、落ち着け、こういったカードはコストが高いんだ。少なく見積もっても6コスト…初手で買えるはずがない…にゃにィーッ!4コストだとォーッ!
おわかりいただけたであろうか。そう、偵察員はたった4コストでカードを4枚引き、さらに+1アクションもついている超絶ぶっ壊れカードなのだ!それだけではない、その仕組みは複雑でここには書ききれないため割愛させてもらうがさらに次のターンの手札の質を劇的に改善するおまけ付きなのだ!
なお、このカードも殿堂入りで2版には収録されていない。当たり前である。
実はまだまだ偵察員には山札のカードも見れるというおまけがついているのだが…ああ、これ以上偵察員について知られるのは君達を強くしてしまうという意味で恐ろしい。せっかく指南をすると言ったのにここで打ち止めにしてしまう私の心の弱さを許してほしい。
だが語るべきカードについてはまだある。
木こり
なに、3コストで2コインでる?もうこの時点で銀貨を買う必要ないじゃないか。しかしまあそれだけでは強いとはいえ特筆するべきことでは…+1カードを購入!?
あ…あの…+1カードを購入!?
わかるか?+1カードを購入といえばかの伝説の騎士、神と呼ばれし男、4コストの貴公子、唯一王子に仕えることを認められた男、サー・マーチンと同系の能力!
わかった。これでこのカードの強さはもう火を見るより明らか。前々から言っているのだが購入増加は追加ターンにも等しい効果、カードゲームで追加ターンが弱かったことなどない。木こりには購入増加がついている。よって木こりは強い。Q.E.D
宰相
木こりほどの強さではないがにたようなコスト、効果である宰相も紹介しておこう。
こいつは購入増加の代わりに山札をすべて捨てる効果を持つ。ドミニオンにおいて回転の早さはデッキの強さに直結するため、このカードも十分強いと言える。ゴミあさりや使者、名馬のような似た効果が数多く存在するのもこの宰相の効果の強さが認められているゆえだろう。
まだまだ語りたいカードも多いがこういうものは数を絞った方が君達も理解しやすいだろう(すべてのカードを強いなんていったら逆に混乱するだろう?)と考え次のカードで最後にしようと思う。陰謀基本ときたので次は海辺だ。
見張り
海辺は比較的バランスのいい拡張だが強いて難点を言うならアタックの強さだろう。大使海の妖婆幽霊船…いずれも数々の領主を苦しめてきた悪名高いカードたちだ。しかし彼らが許されているのもこの見張りという最大級のアンチカードの存在のお陰なのだ。いや、こいつのせいで破壊工作員のように殿堂入りしないというべきか?
見張りは特に海の妖婆と幽霊船に対するアンチカードだ。両アタックともに山札の上に影響するためアタックを使われた直後に見張りを使えば実質ノーダメージになる。唯一大使とは特にアンチをしているとは言えないが…見張りには偵察員と同じく最強の+1アクションを持っている。つまり連打可能であり相手が大使を一回使う度にこちらは見張りを2回以上使えばいいだけの話なのだ。
対アタック性能ばかり書いてきたがもちろんアタックがない場でも強力なカードである。この見張り、圧縮カードにありがちな圧縮したターンは手札が弱すぎて何も買えない問題を手札ではなく山札にあるカードを廃棄することで克服しているのだ。圧縮しながら購入もできる、弱いはずがない。さらにデッキの回転が早くなるのも特筆するべき点である。こういったことができるカードは限られており今回の予選では他に仮面舞踏会しかない。その仮面舞踏会は圧縮カードの癖にこいつ自身が最大のアンチ圧縮カードになっているというとんでもない矛盾を抱えたカードなので両者を比べれば見張りに軍配が上がるのは言うまでもない。
最後に
とりあえず特筆すべき5枚のカードを紹介したがいかがだっただろうか?残念ながら時間がないため買うべきではない弱いカードの紹介はできない…簡潔に言えば仮面舞踏会は見張りの項で触れたように自己矛盾が激しく使いづらいし、船着き場なんか5コストでたったの2ドローしかしない(購入増加の強さは認める)、研究所も同じく。まあ見たらわかるので言うまでもないだろう。
あとは強いカードはこれだけではないということだ。例えば冒険者、これを買うだけで同卓のプレイヤーは動揺する。熟練のプレイヤーも笑って誤魔化そうとするほどに。
最後に一言、いかなる形でもメディアというものは常に疑うべきだ。これが何を意味するかは各人で考えてほしい。